毛球ケア用キャットフード

はじめに

基本的に猫の毛は毎日生え変わりますが、春や秋などの季節の変わり目は、特に抜け毛が多くなります。そのために猫は毛づくろいを一日に何度もして、そのたびに抜け毛を飲み込んでしまいます。そして、ある程度ため込むと、毛玉として吐き出したり、うんちとして排出したりします。
しかしうまく排出できずに体の中に毛玉を溜めすぎると、食欲不振になったり、嘔吐はするけどうまく吐き出せなかったり、ひどくなると毛玉症になってしまったりという事があります。このような症状にならないように、毛玉の排出をスムーズにサポートしようというのが、毛玉ケア用のキャットフードです。

毛玉ケア用キャットフードを試す

前項でも述べたとおり、猫は頻繁に毛づくろいをします。その際には大量に自分の抜け毛を飲み込む事になります。通常であれば、体に負担なく、うまく排出できるようになっています。しかし、中には吐くことが苦手な猫だったり、環境や加齢など様々な状況の変化で、うまく対応できなくなってしまったりという事もあります。
そんな時には、毛玉を便と一緒に排出するように、食物繊維が豊富に含まれた毛玉ケア用キャットフードを試してみるのも一つの方法です。
食物繊維には、余分な脂肪を吸収して体外に排出する水溶性食物繊維と、胃や腸で水分を吸収して膨張することで、腸を刺激して便通を良くする不溶性食物繊維の2種類あります。
どちらにも偏らず、且つ過度に含まれ過ぎていない、バランスよく配合されたフードを選ぶようにしましょう。

毛玉ケア用キャットフードで気をつけること

毛玉ケア用キャットフードの多くはトウモロコシやお米、大豆などの穀物類がメインで使用されています。肉食の猫にとって穀物類は消化しづらく体に負担がかかる原料です。
また、猫が本来必要としている「高たんぱく低炭水化物」ではなく、「低たんぱく高炭水化物」になってしまい、栄養バランスが崩れ、肥満になりやすくなってしまいます。
従って、愛猫の状態をみながら、できるかぎり主原料が動物性たんぱく質(=肉や魚等)を使用しているフード、そして穀物だけからの食物繊維だけではなく、野菜や果物(=水溶性植物繊維)からの食物繊維もしっかり配合されたバランスの良いフードを毎日、継続して与えるようにして下さい。

おわりに

毛玉ケア用のキャットフードはメリットばかりではなく、デメリットもあることも理解していただけたことでしょう。
毛玉対策は、毛玉ケア用キャットフードだけに頼らず、猫草や毛玉除去剤など使ってみるという方法もあります。愛猫の状態や症状などをみて、獣医さんやペットショップで相談してベストな方法を見つけて下さい。
また、まず一番にできる事は、愛猫に対しての毎日のブラッシングです。抜け毛の飲み込みを軽減するだけではなく、マッサージ効果もあったり、体の様子を観察出来たりします。
そしてそれは、何よりも愛猫との楽しいコミケーションの時間になるはずです。