体臭をおさえるキャットフード

猫は非常に綺麗好きな動物として知られています。特に代表的な行動として、全身を毛づくろいすることで体を綺麗にしています。元々は狩りをする際に自分の存在を知らせないため、毛づくろいをして体臭を消していたことから、この習慣があるといわれています。
そのため、基本的に猫は体臭のある動物ではなく、体臭がある場合には何らかの原因があります。
今回は猫に体臭がある場合の原因と、体臭をおさえるためにどんなキャットフードを与えればよいかについて詳細にご紹介します。

猫の体臭の原因

最初に、猫の体臭の原因としてどんなものが考えられるのかを列挙していきます。

口臭

まず考えられるのは、口内環境が悪く、口臭がする場合です。なぜ口臭が体臭に繋がるかというと、猫は自分の唾液で全身を毛づくろいするからです。
猫は自分で歯磨きをすることができません。そのため、食べたキャットフードのカスが残ったままだと口臭の原因になることがあります。この状態が長く続き、歯石が発生したり歯周病になったりすることで、口臭が慢性的に発生してしまうこともあります。

腸内環境の悪化

次は腸内環境の悪化です。腸内環境が悪くなることで下痢や軟便を引き起こし、便のニオイが毛などに移ってしまい、それが体臭になることがあります。また、老廃物を排出できないことで体臭の原因となることがあります。
これは主に普段与えているキャットフードによって起こります。キャットフードに猫が消化しにくい成分が含まれていたり、タンパク質や脂質を摂取しすぎたりすると腸内環境が悪化し、ニオイの元となります。

病気や怪我

それから、猫が皮膚病にかかってしまった時や、皮膚に怪我を負ってしまった場合にも、体臭の原因となります。主に患部からニオイが発生します。
皮膚病ではなくても、何らかの病気によって毛づくろいが出来なくなってしまった場合も同様です。例えば老衰で体調が悪くなり、毛づくろいをしなくなってしまうこともその原因の1つです。
病気によっては、キャットフードの中に含まれる成分が原因になる場合も考えられるため、キャットフードを変えることで対処できることもあります。

体臭をおさえるキャットフード

それでは、体臭をおさえるためにどのようなキャットフードを与えればよいのでしょうか。キャットフードによって解決できる方法について記載します。

ウェットキャットフードを与えない

まずはウェットキャットフードを与える頻度をできるだけ減らすことです。これは主に口臭を防ぐための対処法です。ウェットキャットフードを食べたあとはカスが残りやすく、これが歯石や歯周病の原因となることがあります。対してドライキャットフードの場合はその硬さが歯垢を除去する効果もあるため、歯周病になりにくいという特徴があります。
ウェットキャットフードの頻度を減らすことで口内環境を良くし、口臭を防ぐことで体臭をおさえる効果が期待できます。

良質なキャットフードを選択する

次に、キャットフードの質についてです。例えば添加物が多く含まれているキャットフードを食べた場合、消化不良を起こして体調を崩すことが考えられます。また、穀物が含まれていると、穀物の消化ができずに便の臭いが悪化してしまうこともあります。
そのため、添加物が含まれていないキャットフードやグレインフリーのキャットフードを選択することで、体臭をおさえることができます。
それから、おやつを頻繁に与えることでタンパク質や脂質を取りすぎている時は、少し控えめにすることで体臭をおさえられる場合もあります。
それらの観点とは別に、消臭成分が配合されたキャットフードを選択するという方法もあります。茶カテキンなど、天然由来の消臭成分が含まれているものがおすすめです。消臭成分配合のキャットフードを与えることで便のニオイをおさえ、結果的に体臭をおさえる効果が期待できます。

キャットフードの管理を行う

キャットフードの質だけでなく、鮮度についても考慮する必要があります。鮮度が落ちてしまったキャットフードを与えてしまうと、腸内環境の悪化に繋がります。
そのため、キャットフードを正しい方法で保存し、お皿に出したまま長時間放置しないなど、キャットフードの管理を行うことも考慮すべき部分です。

食物アレルギーに気をつける

最後に皮膚病の原因の1つとして考えられる、食物アレルギーについてです。食物アレルギーから引き起こされる病気は、アレルゲンを病院などで特定し、アレルゲンが含まれていないキャットフードを与えることで解決できます。
食物アレルギーを予防するためには、先述した良質なキャットフードを選択することで極力リスクを減らすことが可能です。

まとめ

猫の体臭の原因と、体臭をおさえるためにどのようなキャットフードを選べばよいかについてご紹介しました。口内環境や腸内環境を整えるには、基本的に良質なドライキャットフードを選ぶのがよいでしょう。
但し、全ての体臭の原因がキャットフードで防げるものではありません。特に病気が原因である場合は病院に連れて行くなどの判断を行いましょう。