結石用キャットフード

結石とは?

膀胱や尿道に砂や石のような物質(結石)ができることです。これがたまってしまう病気が
「尿路結石症」です。できた結石で膀胱が傷ついてしまったり、おしっこが出づらくなったりします。多くは生活習慣でのストレス(飼い主の留守や来客、気候の変化、食事の変化、運動不足等)が大きな要因と考えられているようです。
もともと、成分が濃い尿を作る猫にとっては発症率の高い病気ではあります。そのため尿を希釈するようなウエットフードや結石を改善するような療法食があります。

予防には水分の摂取量を増やすフードがおすすめ

尿路結石は尿が濃くなることで進行するので、何よりも水分の摂取量を増やす事が大事です。
水分摂取が苦手な猫などは、水分含有量が70%以上のウエットキャットフードに切り替えるのも一つの手段です。また、ドライフードや次項で紹介する尿路結石用の療法食を組み合わせて与えてみたり、ドライフードそのものをお湯などでふやかしたり、猫の好みそうな匂いのついた水分補給用のゼリーなどを捕食として与えたりと、愛猫の状態をみながら、組み合わせや、与える回数、量などを調整してみて下さい。食事や生活習慣で、なるべく愛猫にストレスのない状態をつくってあげて下さい。

尿路結石用療法食について

結石ができやすくなる成分(マグネシウム、カルシウムなどのミネラル)の量を、猫の健康に影響が出ない程度ぎりぎりまで落としてあります。また、尿が酸性、アルカリ性のどちらにも極端に傾かないようpH調整もされているのが療法食です。もちろん水分摂取は大事ですが、併せて、療法食を積極的に取り入れて、症状の改善や結石の予防に努めてみて下さい。
ただし、市場にはミネラル成分をただ減らしただけの粗悪な療法食もあります。消化の悪いフードは、排便に水分を取られるので、よりおしっこの量が減ってしまい、稀に悪化することもあります。専門の獣医さんに相談することと、情報収集は必ずしてください。

おわりに

猫の尿路結石は、発症率が高いですが、なかなか完治はしづらく、再発することも非常に多い病気です。結石に配慮した食事で改善されてきたから、元の食事に戻したら再発してしまったというのはよく耳にします。健康な猫用の総合栄養食に戻すタイミングや他の療法食に変えたい時などは、かかりつけの獣医さんとしっかり相談してください。
おしっこは愛猫の健康状態を表すバロメーターです。日頃から、おしっこの回数や色や量はもちろん、排尿時の様子などをしっかり観察するようにしてあげて下さい。